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FPVドローンの包括申請方法|DIPS2.0で目視外飛行を申請する手順と注意点

FPVドローンの包括申請方法|DIPS2.0で目視外飛行を申請する手順と注意点

FPVドローンを屋外で飛ばすとき、多くの人が最初につまずくのが「包括申請」です。ゴーグルで映像を見ながら操縦するFPV飛行は、航空法上の「目視外飛行」に該当しやすく、飛行場所や飛行方法によっては国土交通省への飛行許可・承認申請が必要になります。

この記事では、2026年5月時点の公開情報をもとに、FPVドローンで包括申請を行う流れ、DIPS2.0で入力する前に準備すべきもの、申請で見落としやすいポイントを初心者にもわかるように整理します。制度は更新されるため、実際の申請前には必ず国土交通省の無人航空機 飛行許可・承認申請ポータルサイトDIPS2.0で最新情報を確認してください。

補助者を配置した屋外フィールドでFPVドローンを飛行準備する様子

FPVドローンの包括申請とは

包括申請とは、同一の申請者が一定期間内に反復・継続して無人航空機を飛行させる場合に、1年を限度としてまとめて許可・承認を受ける申請方法です。国土交通省のポータルサイトでも、継続的な飛行の場合は包括申請が可能と案内されています。

FPVドローンの場合、レース練習、空撮練習、点検、イベント前のテスト飛行など、同じ操縦者・同じ機体で繰り返し飛ばすケースが多くあります。毎回個別申請をするより、条件を整理して包括申請を取っておくほうが運用しやすい場面があります。

ただし、包括申請は「どこでも自由に飛ばせる許可」ではありません。申請した飛行の目的、飛行方法、空域、機体、操縦者、安全対策の範囲内で飛ばすための承認です。飛行のたびに、場所の管理者許可、自治体条例、小型無人機等飛行禁止法、飛行計画通報、飛行日誌などの確認は別途必要です。

FPVで包括申請が必要になりやすい飛行

FPVドローンで特に関係しやすいのは「目視外飛行」です。操縦者がFPVゴーグルを装着して機体を直接目で見ていない場合、たとえ近距離でも目視外飛行として扱われる可能性があります。屋外で100g以上の機体を飛ばす場合は機体登録も前提になります。

飛行内容FPVでの該当例申請の考え方
目視外飛行ゴーグルやモニター映像を主に見て操縦するFPVで最も重要。包括申請で承認対象に含める
人・物件から30m未満練習場の設備、車両、建物の近くで飛ぶ距離を確保できない運用なら申請項目に含める
人口集中地区上空DID地区内の屋外練習、撮影、点検飛行場所がDIDに入るなら許可対象
夜間飛行夕方以降の練習やライト付き機体の飛行夜間に飛ばす可能性があるなら承認対象
空港周辺・150m以上高高度撮影や空港等周辺での飛行包括で済まない、または個別確認が重くなる場合がある

国土交通省は、特定飛行に該当する場合は基本的に許可・承認が必要と説明しています。また、カテゴリーII飛行は第三者上空を飛行しないよう立入管理措置を講じて行う特定飛行です。FPVの練習や業務利用では、第三者を入れない運用にしてカテゴリーIIとして申請するケースが一般的です。

包括申請の前に準備するもの

DIPS2.0にログインしてから迷わないように、先に情報をそろえておきましょう。FPVドローンは自作・改造機も多いため、機体情報と安全対策の説明が弱いと補正になりやすい分野です。

  • DIPS2.0のアカウント
  • 100g以上の機体登録と登録記号
  • 操縦者情報、飛行経験、訓練実績
  • 機体の名称、製造者、重量、寸法、写真、性能
  • FPVカメラ、映像伝送装置、フェールセーフ設定の情報
  • 飛行目的、飛行場所の範囲、飛行期間
  • 補助者の配置や立入管理措置を含む安全対策
  • 航空局標準マニュアルまたは独自マニュアル
  • 保険加入状況、緊急時の連絡体制

屋外を飛行させる100g以上の無人航空機は、登録、登録記号の表示、リモートID機能の搭載が義務付けられています。包括申請以前の入口として、機体登録が済んでいるかを確認しましょう。

FPVドローン、送信機、ゴーグル、バッテリー、申請書類を机上で確認する様子

DIPS2.0でFPVドローンの包括申請を行う手順

1. DIPS2.0で機体情報と操縦者情報を登録する

まずDIPS2.0で、申請に使う機体と操縦者を登録します。自作FPV機の場合は、メーカー製の空撮機よりも説明項目が多くなりがちです。機体写真、プロペラガードの有無、フェールセーフ、最大速度、バッテリー構成、GPSの有無など、運用に関係する情報を正確に記録しておきます。

操縦者情報では、これまでの飛行経験や訓練実績を入力します。FPVは視点が特殊で速度も出やすいため、目視外飛行の経験、補助者との連携訓練、緊急時の操作訓練を説明できる状態にしておくと申請内容に説得力が出ます。

2. 「飛行許可・承認申請」から新規申請を作成する

DIPS2.0のメニューから飛行許可・承認申請を選び、新規申請を作成します。申請種別では、反復・継続して飛行する予定であれば包括申請を選びます。飛行開始予定日の10開庁日前までの申請が目安とされていますが、補正が入ると時間が延びるため、初回は余裕を持って進めましょう。

3. 飛行の目的と期間を入力する

FPVドローンの包括申請では、飛行目的を広げすぎないことが大切です。「空撮」「点検」「操縦訓練」「研究開発」「レース練習」など、実際の用途に合わせて書きます。包括申請の期間は1年を上限に設定できますが、許可期間中でも機体・操縦者・飛行方法に変更があれば変更申請が必要になる場合があります。

4. 飛行空域と飛行方法を選ぶ

FPVでは、少なくとも目視外飛行を申請対象に含めるかを確認します。DID地区、夜間、人・物件から30m未満なども実際に行う可能性があるなら選択します。一方で、実施しない飛行方法まで広げると、安全対策の説明や審査が重くなります。実態に合わせて必要な項目だけを選ぶのが基本です。

5. 飛行範囲は実態に合わせて設定する

包括申請では、全国、都道府県単位、特定エリアなどの考え方があります。ただし、空港周辺、緊急用務空域、150m以上、催し場所上空などは個別確認が必要になりやすく、包括申請だけで簡単に済むとは限りません。FPV練習場や撮影予定地が決まっているなら、飛行範囲を明確にしておくほうが管理しやすくなります。

6. 安全対策と飛行マニュアルを選択・添付する

FPVドローンの申請で最重要なのが安全対策です。補助者の配置、第三者の立入管理、飛行前点検、バッテリー管理、フェールセーフ、電波途絶時の対応、墜落時の連絡体制などを整理します。航空局標準マニュアルを使う場合でも、FPV特有の運用に合っているかを確認しましょう。標準マニュアルの範囲外の飛行を行うなら、独自マニュアルや追加資料が必要になることがあります。

屋外フィールドでFPVゴーグルを装着しドローンを操縦するパイロット

7. 申請内容を確認して提出する

提出前に、機体登録記号、操縦者、飛行方法、飛行期間、飛行範囲、添付資料に矛盾がないかを確認します。FPVの場合、「目視外飛行を選んだのに補助者配置や立入管理の説明が弱い」「機体の映像伝送装置の情報が不足している」「飛行マニュアルの条件と実際の運用が合っていない」といった点で補正になりやすいので注意しましょう。

FPV包括申請で特に注意したい3つのポイント

目視外飛行では補助者・立入管理を具体化する

FPVゴーグルを装着した操縦者は、周囲の第三者、障害物、有人機、他の無人航空機を直接確認しにくくなります。そのため、補助者が機体と周囲を監視し、第三者が飛行経路下に入らないよう管理する体制が重要です。単に「補助者を配置する」と書くだけでなく、補助者の人数、位置、連絡方法、中止判断の基準まで決めておくと運用にも役立ちます。

5.8GHz帯の映像伝送は航空法とは別に確認する

FPVドローンでは5.8GHz帯などの映像伝送装置を使うことがあります。これは飛行許可・承認申請とは別に、電波法上の確認が必要です。技適のない海外製VTXをそのまま使ったり、必要な無線局免許・資格を確認せずに送信したりすると、航空法の許可を取っていても適法な運用にはなりません。機体、送信機、VTX、ゴーグルの周波数・出力・技適・無線局手続きを必ず確認してください。

許可取得後も飛行計画通報と飛行日誌が必要

国土交通省は、飛行許可・承認を受けた特定飛行を行う場合、飛行計画の通報と飛行日誌の作成が必要と案内しています。包括申請を取ったら終わりではなく、実際に飛ばす前の場所確認、飛行計画通報、当日の点検、飛行後の記録までをセットで運用しましょう。

包括申請でよくある失敗

  • FPVなのに目視外飛行を申請対象に入れていない
  • 機体登録が済んでいない、または登録記号の情報が一致していない
  • 飛行マニュアルの条件と実際の飛行方法が合っていない
  • 補助者の配置や立入管理措置が具体的でない
  • 空港周辺、DID、自治体条例、施設管理者の許可を別途確認していない
  • 5.8GHz帯などの無線関係を航空法申請と混同している
  • 許可後の飛行計画通報や飛行日誌を忘れている

FPVドローン包括申請のチェックリスト

機体登録100g以上の機体は登録済みか。登録記号とリモートIDを確認したか。
操縦者FPV・目視外飛行の訓練実績を説明できるか。
申請項目目視外、DID、30m未満、夜間など実施する飛行方法を選んだか。
安全対策補助者、立入管理、緊急時対応、フェールセーフを具体化したか。
電波VTXや送信機の周波数、出力、技適、無線局手続きを確認したか。
飛行前飛行場所の管理者許可、条例、飛行計画通報を確認したか。
飛行後飛行日誌、バッテリー記録、トラブル記録を残す運用にしたか。

まとめ:FPVの包括申請は「目視外」と「安全対策」を中心に組み立てる

FPVドローンの包括申請は、DIPS2.0で手続きできます。ポイントは、FPV飛行が目視外飛行に該当しやすいことを前提に、補助者の配置、立入管理、飛行マニュアル、緊急時対応を具体的に整えることです。

包括申請を取得しても、機体登録、飛行計画通報、飛行日誌、飛行場所の管理者許可、電波法上の手続きは別に確認が必要です。FPVは楽しい一方で、速度・視点・電波の要素が絡むため、申請書類だけでなく実際の運用ルールまでセットで設計しましょう。

参考リンク

FAQ

FPVドローンは必ず包括申請が必要ですか?

必ずではありません。航空法上の特定飛行に該当しない条件で、かつ機体登録や場所のルールを満たして飛ばす場合は、飛行許可・承認申請が不要なケースもあります。ただし、FPVゴーグルを使う屋外飛行は目視外飛行に該当しやすいため、申請が必要になる場面が多いです。

包括申請の許可期間はどれくらいですか?

同一申請者が反復・継続して飛行する場合、1年を限度として包括申請が可能とされています。実際の許可期間は申請内容や審査結果に従います。

FPVゴーグルを使うだけで目視外飛行になりますか?

操縦者が機体を直接目で見ず、ゴーグルやモニター映像を頼りに操縦する場合は、目視外飛行として扱われる可能性が高いです。FPV飛行では補助者の配置や立入管理を含めて考えるのが安全です。

5.8GHzのFPV映像伝送は包括申請に含まれますか?

含まれません。国土交通省の飛行許可・承認は航空法上の手続きです。5.8GHz帯などの映像伝送装置は、別途、電波法上の技適、資格、無線局免許などを確認する必要があります。